近くの公園の南がわ斜面には、ふきのとうが顔を出していました。日陰には雪が残るものの、2月下旬となり、ほんの少し春が近づいたようです。
ふきのとうは蕗の薹と書きますが、薹は菜の花やアブラナなどの花をつける茎、花茎のことだそうです。長く伸びすぎると味も落ちてきて、「薹がたつ」というように、人間を表現することにも使われています。せっかく伸びたのに残念な言いようだなと思ったら、「薹」ではなく、「頭」「塔」という漢字を当てはめることもあるとか。そう言われれば、伸びてきた姿が塔に似ていますね。
「頭」も、いいなと思いました。こちらの地域では、3月10日が高校受験の日です。いっしょうけんめい頑張って、頭を出そうとしている受験生たち。あと3週間、とにかく元気に当日を迎えられように祈っています。
これは、佐藤初女さんの名刺に添えられていた、ふきのとうのイラストです。初女さんは、季節の味をとても大切にされて、イスキアの森の中で旬のものを採っていました。津軽の長い冬を越して、春一番に顔を出すふきのとうは、初女さんにとって希望の象徴だったのでしょうか?
寒い時期、つらい時期を通ったからこそ感じる喜び、そんな喜びが全受験生に訪れますように。
<ウリ坊>
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