シオンセミナー、ありがとうございました

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10月14日(日)聖マリアンナ医科大学名誉教授堀内勁先生をお招きして、第10回シオンセミナーがありました。当日は天気にも恵まれ、大勢のかたに参加していただきました。スライドや動画を使ってわかりやすく、妊娠から出生後乳児期あたりまで話していただきました。特に実際に胎児が子宮の中で聞いている声は、興味深いものでした。母親の声は直に聞こえますが、皮膚や羊水を通して聞こえる父親の声はひずんで伝わっていました。
講演の中から私が心に残ったことをいくつか紹介したいと思います。
・子どもによって、自分の心がひきだされていく。また、大人の心の動きが子どもに反映し、子どもの心を作り上げる。親子は相互作用的なものである。
・カンガルーケアを通して、お腹の中にいた子が今ここにいる、小さくても子どもが存在していることを実感できる。
・卒乳・断乳について、無理にやめさせようとしない。おっぱいが大事なのではなく、その後ろにいる人が大事とわかれば自分から離れていく。
・親の感受性と応答性、そしてその一貫性が大切である。直感的に叩くなど怒ってしまったときは、気持ちが落ち着いてから説明する。悲しみや喜びの感情は続くが、怒りの感情は続かないので、叱り直しが重要である。
 最後に質問へのお答えの中で、発達障害について話されました。直そうとするのではなく、発達障害の子どもたちの世界を尊重する。その子どもたちの強みを、何かの形で見出していく。それぞれがそれぞれらしく生きていくための方法を考えていく。この子の心の中はどうなっているんだろう、不思議だなあと考えてみる。弱みを探すのではなく、強みを探すなどというものでした。
 この考え方は、発達障害だけでなく、あらゆるものに通じると感じました。『みんなちがって、みんないい』ということなのです。
受精した卵子の4割は脱落していくそうです。脱落せずに生き残り、この世に誕生した大切な子どもたち。これからも子どもたちのよりよい成長のために取り組んでいきたいと、強く感じた講演会でした。
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